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数字のマジック::就職率-1-

ムサビ日記時代から、ずっと下書きになってたこのエントリ。
 

「就職率」の話です。

 「今度書きます」と言い続けて、なかなか公開しなかった話(笑)

 

では、いきなり問題です。
私が学生の頃、彫刻学科は1学年30名で、手羽の同期で就職したのは6人です。
さて、就職率はいくつでしょう?

 シンキングタイムスタート!

  ♪ヘビーーローーテーーション

終了ーー!!

 

よく「就職率」という言葉を使ってますが、就職率の計算式ってご存知ですか?
これ、大学生でも意外と知らない人が多いんですよ。(私もその1人だった)

実は「就職率」の計算式っていくつかあるんです。

一つは卒業生のうち、何人就職決定者(もしくは内定者)が出たかという計算。

「分母が卒業生数」で「分子が就職者」ってことですね。
でも、これだと大学院などに進学した人が計算に入ってこない。

なので、分母を卒業生数-大学院等進学者数とするのが今は一般的です。
この計算式がもっとも使われている「就職率」で、これで計算すると手羽の頃の彫刻学科就職率は単純に20%です。
分母から大学院進学者を引いてもそんなに大きく変わりません。
この数字を聞いて、「彫刻学科に子供を入れてもいい」と思える親はまずいないでしょう(笑)
つまり計算式1はこうなります。

   就職決定者(または内定者)  _    
  卒業生数-大学院等進学者数  

 

ただ。
ここには第1の数字のマジックがあるんです。

美術大学の場合は「作家」という選択肢があります。

芸術家になるために美術大学に入った。就職するつもりは全然ない」という人たち。
別に就職したくないわけじゃなくて、最初から就職という選択肢を考えていない人。
特にファインアート系ではその傾向が強いです。
そして私達もその考え方は悪いことだと思っていません。
企業で立派に働く人も育てるし、作家としてがんばる人を育てるのが美術大学ですから。
でも、作家を「就職」と捉えることができないので、ノーカウントとなってしまうのです。

一般大学だと「就職しない人=フリーター」であり、上記計算式で問題ないのですが、芸術系大学の場合だと、計算式1だけでは現実の数字とはかけ離れたものになってしまうのです。

  

 
そこで2つ目の就職率計算方法。
就職希望者(就職活動者)のうち、何人就職内定者が出たか?」という方法。

つまり、「就職の意志があって就職活動をやってる人」が「何人就職したか?」で見る方法。
これなら「作家希望者」を考慮した現実の就職率を見ることができる。
計算式2はこれ

  就職決定者(または内定者) _    
    就職希望者(就職活動者)


で、私の彫刻学科の同期なんですが、実は8人しか就職活動をしていませんでした。
後は全員大学院進学者と作家希望者。
そう。8人中6人就職しているんです。
この計算式なら就職率75%!

それも結構いいところばかりなんですよ。
高校の教員、某大手デパートのディスプレイ、某大手おもちゃメーカー、某有名アクセサリー会社、某ネズミーランドの著作権管理会社。
某武蔵野美術大学に就職したやつもいますってそれは私です。

ファインアートは「就職できない」というイメージが強いけど、ちゃんと就職活動をした人だけ見るなら、実はこういう数字が隠れてたりするんですね。
ムサビの某学科が「学内で就職率が1番の学科」と自慢してるけど、どっちの計算式を使ってるのか学生さん達は知らないんじゃないかな? 

「就職率」を出す時は、必ずどっちの計算式を使ったか表記されてます。
そこをよーく確認してね。
某読売新聞さんがやってる大学実力調査で去年某美大さんが驚異の就職率を出してて、「どっちの計算式かちゃんと確認せずにアンケートに答えちゃったんだな・・・」と推測したり(笑)

続く。

 

なんで急にこの話を書いたかというと、某G研さんが毎年出してる美大受験生向けの本に「美大、特にファインアート系は就職率(計算式1を使用)が低い」と書かれてて。
数字だけ見ると確かにそうだけど、「美大受験者向け」の本がそれで終わりってどうなんですかね。。
少し調べれば「実はそう見えるけど・・・」と書けたはずなのに。
 



ふー、すっきりした。
実はムサビ日記のころから書きたかったことなんだけど、先に

4334034195最高学府はバカだらけ―全入時代の大学「崖っぷち」事情 (光文社新書 318)
石渡 嶺司
光文社 2007-09

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とか、いろいろな本で書かれちゃって(笑)
詳しくはそちらを読んでね。

石渡さんといえば、(お、いい流れ) 

4569793150就活のしきたり (PHP新書)
石渡 嶺司
PHP研究所 2010-10-16

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という就活に関する新刊を出しています。
「白い靴下だと落ちる」「奇抜なほうが受かりやすい」「資格があったほうが有利」は真実なのか?
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ちなみに 石渡さんの本で帯イラスト・マンガをかかれたもぐらさんの本はこちら。

4870319853うちのトコでは
もぐら
飛鳥新社 2010-01-23

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都道府県擬人化マンガ。
「祝日擬人化」とか「調味料擬人化」とか擬人化は今流行ですね。
誰か美大を擬人化してくれないかしら。
あ、これも擬人化か。
ゴン母シリーズ1_美大を家族に例えると

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