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卒業制作を作っているあなたに8

卒業制作を作っている人へのアドバイスシリーズ。
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というわけで、ムサビ卒展まであと1週間ちょっと。
展示は来週木曜日からだけど、その前に提出、講評があるだろうから4年生達からすれば1週間切ったくらいですよね。
今年はこれが最後のアドバイスシリーズ


 (1)
テープ類の粘着力は信用するな。

以前書いたこととかぶるんですが、プレゼンボードを壁に両面テープで貼り付けると、たいてい翌日の朝、床に落ちてます(笑)

今年の芸祭でもそういう展示を見てさ。
部屋に入ると、B1ぐらいのパネルが傾いて床にたてかけてある。
パネルの角もちょっとへこんでる。
目線のところにはガムテープが丸まって残ってる。
「こ、この状態が完成形なのか?・・・こういう作品?!」と思ったけど、誰も部屋にいないから確認しようがない。
キャプションの位置から推測するに、「多分アレは落っこちたんだろうなー」と判断したわけですが・・・ただ、そういう作品だった可能性も0ではなく(笑)
10号館とかデザイン系の展示だと「落ちたんだな・・」と思えるんだけど、4号館とかファイン系の展示だと「それが作品」の場合もあるわけで・・アートは難しいっす。
 

布テープ・ガムテープ・両面テープ・ビニールテープなどの粘着力をあまり過信してはいけない。
「超強力両面テープ」なんかもあるけど、これでも落ちる時は落ちるし、はがすの大変だし、壁側に跡が残ります。
そうそう。
ガムテープといえば、ガムテープには布タイプと紙タイプがあることを知らない人に遭遇してね。
その人、社会人っすよ。
「ビニールテープは使った後、ベッタベタになる」なんてことは実際にそういう場面に遭遇しないとわからないんだけど、ガムテープは常に触るものなんだから知っときましょうよ。

ちなみに熱を発するライトとかにガムテープを張り付けると、溶けて、確実に跡が残ります。
電源コードとかもそうだね。
自分のものであればいいけど、レンタル品とか人に借りて返却しなくちゃいけないものだったら、テープ類は使わない方がいいよ。



だから、展示にはできるだけピンや展示フックなどを使うべき。
特に「落ちたらヤバイもの」は絶対に。
「固定方法を表に見せたくないから両面テープで固定する」って気持ちもすんごくわかるんだけど、それならそれで他にも方法はあるわけで。
裏で展示フックで板か棒を吊るし、そこに作品をひっかける・・とかね。
こういう時に今まで展示をぼっと見てないで、「どうやって固定してるんだろ?」という気持ちで見てきたかが出てきます。

つまり、今は作品を作ることに精いっぱいだと思うけど、そろそろ壁への取り付け方法を検討した方がいいよってこと。
あ。ほとんどの美術館やギャラリーでは壁でのテープ類使用禁止だから、学外展をやる学科の人は、この段階で「テープ類を使わずに壁に固定する手段」を考えておいた方が後が楽です。


ただ、便利に使えるのがテープ類なのも確か。
片面が強粘で片面が弱粘」の両面テープがあるの知ってます?
これは使い方によってはすんごい便利なんです。
そもそも「弱粘」なんて言葉は業界じゃないと使わないけど(笑)

後で剥がすのが前提であれば、養生テープを使う、とかね。
養生テープの存在を知ってるか知らないかで作業効率が断然かわります。


テープを制するものは展示を制す。
あ、今手羽が作った言葉です(笑)
 

 

 


(2)
キャプションも作品のひとつ。

最近の学生さんはキャプションにも凝ってるので書くまでもないのですが、念のために。

キャプションは必ずわかりやすい場所に設置しましょう。
「オレの名前や学科で作品を見てもらいたくない。作品名も特に必要ない。作品だけを見てほしいんだ!」
って気持ち、私はわからんでもないです。
でも次につなげるためにも、学科と名前がわかるものぐらいは近くに設置しておこうよ。
名刺を置いてる人が増えてるけど、それでもいいの。


卒展ではいろんな人がきます。
皆さんが思ってる以上にギャラリストが来るし、昔より企業の人も来るようになってきましたね。
ちなみに毎年毎年「なんであんな田舎で卒展をやるんだ。もっと都会の美術館でやればいいのに。見せる気がないんだろ」と言われるんだけど、一度来てもらえれば理由がわかります(笑)
あのボリューム、そして作品を優先した自由度の高い展示は外の美術館では無理なんです・・・。
「作品」に興味を持つと、「この作品を作ったのはどんな人なのか?」に興味をもつもので、次の展開を望むのであれば、本人が作品のそばにずっといるか、せめて名前・連絡先がわかるようにしておきましょ。

卒展では作品よりも、作家、作家の卵に興味を持ちたい・・って人の方が多いかもしれない。
特に「次につなげたいと思ってる人」は。
だから、「卒展で作品に値段をつける」のは一つの考え方だと理解してるけど、私は美大は「モノ」ではなく「ヒト」を育てる場所であり、ここでも書いてるけど卒展は単なる「作品展示」ではなく「4年間、もしくは22年間、学んだことは何か?」を表現する場所だと思ってる(とありたいと思ってる)ので、どうしても抵抗がありまして・・。
むしろ卒展で作品に値段をつけるっていうのは「それだけの価値しかない」ってことを伝えてるように感じちゃう。

逆に芸祭なんかでは「もっと作品売ればいいのに」と思ってますが(笑)

 

以上、パソコンで字面だけ見ると「伊達直人」と「深澤直人」が似てると思った手羽がお送りいたしました。
いや、だからどうってことはなくて・・言ってみたかっただけ・・。

 

Comments:1

ここのこ 2011年1月12日 17:15

すばらしいアドバイスですねえ。
作品の壁への取り付け方、いつも気になります。
子どもPは「両面テープ御法度!」という貴重な戒めを昨夏ある写真展の展示で経験することができました。
(作品と壁面に残ったテープ跡をきれいにするまでの総出で苦闘3時間は心に刻まれたことであろう)

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