- 2011年11月21日 05:32
- 潜入レポート
家を出る直前に奥さんから
「あんた岐阜に何しに行くの?あんたの好きなツルツルな人と遊ぶの?」
と聞かれました。
奥さんの言う「手羽が好きなツルツルの人」とは学長のことなのか中島信也さんのことなのか、謎は秋の夜のように深まるばかり。
では、11月19日に開催された地域フォーラム「アート&デザイン2011岐阜 よびごえ・きずな・ささえ-美術と言葉とかたちの力」のレポートを。
流れはこうなってました。
●第1部 テーマトーク「美術の力」
榎本了壱(京都造形芸術大学教授・アートディレクター)
中島信也(武蔵野美術大学校友会会長・CMディレクター)●第2部 シンポジウム「言葉の力、かたちの力」
島津忠夫(国文学者・大阪大学名誉教授)
小塩卓哉(歌人・中部日本歌人会委員長)
金子徳彦(フィールドミュージアム所長)
榎本了壱
中島信也(進行)総合司会:髙橋章子(エッセイスト・武蔵野美術大学校友会常任幹事)
今回の地域フォーラムは「歌となる言葉とかたち展2011」との連動企画。
郡上は古今伝授の里であり、俳句や短歌と美術のつながりをどう見出せるか。
それがポイントになってました。
事前打ち合わせをする中島さんと榎本さん。
「第2部が偏差値高い人ばかりだから、第1部はムサビOBらしい偏差値低目なやつにしよう」と話し合われてました(笑)
トークでは、榎本さんが
「大事なのはクリエーションとプレゼンテーションを兼ね備えること。
作るのは美大生なら当然であって、それをちゃんと説明できなきゃダメだ」
と語ると、中島さんが
「学生に教えてるプレゼンテーションの極意がある。
それは、『これを見せたい!』『とってもいいものだから早く知らせたい!』という気持ちを持つこと。
その強い気持ちさえあれば、相手は聞いてくれるし『買いたい』と思うし、
その気持ちが生まれるまで、いいものができるまで必死に作る」
と答える。すると榎本さんが
「プレゼンテーションはプレゼントっていうしね」
とさらっと返す。
さすがお二人というか、第1部のテーマは「美術の力」なんだけど、第2部の「言葉の力、かたちの力」につながる話もされている。
また、片方が何か具体例を出すと、それと違った目線の具体例で話を展開する二人の話術。
話がどんどん広がるんだけど、テーマからは外れない。
開始直前までダジャレばかり言ってた二人からは想像できないトークショーでした。
・・・いや、榎本さんはトーク中もダジャレばかり言ってたけど(笑)
そしてそのまま第2部へ。
ちぎりきな かたみに袖を しぼりつつ 末の松山 波越さじとは
には本歌があり、それがこちら。
君をおきて あだし心を わがもたば 末の松山 波もこえなん
869年に起きた三陸沖の巨大地震「貞観地震」での大津波で、「末の松山」は津波をかぶらなかったことから、
「私のあなたを愛する気持ちは変わりません。もしそんなことがあれば、あの末の松山でさえ波が越えますよ」
と詠っています。
「あなたが大好きです」と詠ってるだけでなく、当時の記録にもなっているのね。
そう。
今回の東日本大震災でも末の松山は波をかぶらなかったそうで、実は「想定外」ではなかったことがこれでわかります。
最初は第1部とどうつながるかドキドキしてたんだけど、予想以上にいいシンポジウムになった
・・というか今まで私が聞いた地域フォーラム・・・いや、シンポジウムの中で一番でしたね。
恐らく、校友会の歴史の中でも「伝説」となるようなシンポだったんじゃないかと。
何がよかったのか・・・考えてみたんだけど、全員が美術・芸術業界の人ではなく、
国文学者、歌人、美術館所長とアートディレクターとバラバラなフィールドの人なんです。
異種格闘技戦みたいなものですよ(笑)
去年の地域フォーラム金沢は登壇者が美術業界ではビックネームであり、それぞれの話も面白かったけど、
今回はフィールドの違う人達なんだけど、全体のテーマの統一感があったから、
ジンワリとメッセージが体に染み込む感じ。
「ああ、規模とか著名人がどうとかフィールドとかよりも、一本の柱がある方がいいものができるんだな」
と感じられた、そんなシンポジウムでした。
なにより、中島さんの進行のうまさが光ってましたね。
神がかってた。
難しい方向に話が進みだしたらやらわかい解釈を入れ、なおかつ全員の発言バランス・見せ場を作る。
あれはいろんな知識と経験がないとできないもの。
もっと中島さんのことが好きになりました。
続く。
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Comments:1
- ハイジ 2011年11月22日 00:40
お久しぶりでっす!
榎本先生は、4年間お世話になった先生です。
ダジャレばっかりって懐かしいなあ。
しかも中島信也さんのお話も聞けるなんて、贅沢ー!
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