- 2009年6月23日 00:52
風が吹いてる。
強い風。
身をまかせてみるのも時には楽しいかな。
ニュースに冤罪という言葉がでると紹介したくなるエピソードがあるんです。
「それでもボクはやってない」監督:周防正行
この映画は数年前に上映された痴漢冤罪をテーマにしたもので
ご存知の方も多いのではないでしょうか?
実は、この映画は本学の卒業生の話が原作になっているんです。
僕が多摩美に勤めて2、3年目かな、
上野毛キャンパスの映像スタジオに突如実物大の電車模型ができていたんです。
たまたま、知っている大学時代所属していた部活の大大先輩がいて、
「何してるんですか?」「いろいろあんだよ」
当時は何も知らないから、多摩美の人は卒業しても面白いことやってんだなって・・。
その先輩も大手企業のデザイナーで忙しいはずなのに、
みんなで集まって・・楽しそうだな、デザイナーっていいな、なんてそんなこと思ってました。
したら・・後日も後日・・何年経ってかな?映画上映の前ぐらいかな、
奇遇にも八王子キャンパスでその先輩とたまたまあう機会があって、あの時のことがわかったんです。
先輩はプロダクト出身なんです。仲間が捕まった?しかも痴漢・・?
今も昔もそうですが、プロダクトは課題も多い、企業とのプロジェクトも多い、グループワークも多い。社会性、連帯感や団結力は学内でも有名なこと。人の痛みは自分の痛み・・。とくに苦楽を共にした同級生ともなれば、その信頼に裏付けされた結束力は半端でない。
「あいつがやってないっていうんだったらやってない」
「あいつがそんなことするわけない」
当時の仲間が集結するんです。何かできることないかって。
そして無罪であることを自分らの得意分野(ものづくり)をいかして立証していくんです。
司法の素人が司法のプロに挑んだんです
実物大の電車模型をつくり、再現映像を・・。詳しくは映画みて・・
で、認められたんです。有罪から一転無罪。
周防監督も当時はこの事実だけでも感動的な映画になると言っていたそうです。
しかし、これを材料に、もっと大きな問題?
日本の司法を考えるというテーマになったいったようですね。
けれど、すごい話ですね。
先輩からこの話聞いた時、うらやましいなと思いました。
本当にこういう卒業生が色々な立場で多摩美を支えてくれています。
美術は自由だから・・
その裏側にはヒューマンスキルの向上があるんです。
それが大学で仲間と美術を学ぶことなんです。
より自由になるために学ぶことはたくさんあるんです。
外の風がやんだようです。
そしてまた雨が落ちてきました。
やはり自分で傘をささないと、ですね。
Comments:2
- peachpie 2009年6月23日 12:47
思わず涙がこぼれました。
なぜか自分でもわかりません・・・。米山さんがひとり、
夜の静寂の中で想いいめぐらし、
溢れ出でくる温かい思いに
何度か言葉を乗せてはやめ・・・、
気持ちを整え、
見えない相手を想像しながらも、
あくまでも伝えたい気持に正直に・・・。ありがとうございます。
涙という心の汗をかいて、
すこし壮快な気持ちになれました。
お仕事大変だと思いますが
頑張ってくださいね。
いつも応援しています。- merumo 2009年6月23日 15:29
美術は自由。いい言葉ですね。私も、思わず涙が出そうでした。
あの映画を見たときの衝撃は今も忘れられません。まさかそんな身近な話だったとは…。
私は多摩美を卒業してもう何年も経ちますが、この記事を読んで、心から多摩美生で良かったと思いました。
米山さんの記事からはいつも美術に対する愛情や尊敬を感じ、読むたびに嬉しい気持ちでいっぱいになります。
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