- 2011年1月22日 05:12
こんな文章に出会いました。
「ところが、その名作の真似をした絵を見ますと、同じような彩色を施してありながら、どうも落着きがなく、調子のくるっていることが多いのです。それはどういうわけかと言いますと、その画家の眼は、まだ深い自然の美しさを発見し得るほどに磨かれておらず、ただ、名作の真似をしておりますために、あるべきところに色をつけず、あり得べからざるところに色をつけているためだろうと思います。 ー省略ー 勉強も、こういう勉強では困ったもので、自分の到り得た境地で、正直な作をと心がけ、断崖が現れたならばそれを努力して乗り越えようという覚悟をもっていなければならぬことであります。」
いろいろなものに通じていることだと思う。
置き換えて考えよう。
真面目だけど、
この時期はどうしても受験時代を思い出す。
何でもいいから早く答えをだそうとするあさましさ。
何でもいいわけでない表現の深さ、面白さ。
やっぱり美大の入試は魅力的だと思う。
今日、グラフィックの卒業生とあった。受験時代の話になった。
「やっぱり仕事でデッサンがいきるんです」
「2浪しましたけれど、大学を出るとそれほど影響ないものですね」
浪人を奨励しているわけではない。
ただ、まだまだ多摩美は学生に浪人が多い。
私大では一番多い。
大切にしたいなと思っている。
先生方ともよく話題になる。
現役生は、負けられないと、自然に設定されたハードルを飛び越えようと努力する。
校風なんだと思う。
大学に入る前から踏ん張る習慣がある人は、強い。
そうなんだけれど、踏ん張ることなど意識せずに踏ん張っている人が多摩美には多いと思う。
だからこそ肩の力を抜くことも知っているのかもしれない。
いい意味ですかされる。
実技試験の作品をみればよくわかる。
内は熱くて外はクールだ。
一人内輪盛り上がりは御法度だ。
課題と向き合う姿勢はあくまでも外の意識が必要だ。
内とつながった外、むしろ内が外、外が内。
「迷っている量が違いますから」
ある学生の言葉。
それでもまだまだ足りないんだと思う。
何百回、何千回と失敗して少しずつ会得してゆくんだと思う。
表現の世界は何かになりきってできるものではない。
一段高い所へ。
あなたがあなたである理由。
今年も多摩美(美術学部)の出願が1/19にしめきられた。
来週にも志願者数が発表される。
きっと倍率はまちまちだ。
2倍だろうが10倍だろうが、未来に何も関係ない。
ここまで踏ん張って努力してきたことの方が、未来に関係あるんだと思う。
皆さんの力がとことん発揮できますように。
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